こんにちは、すんで埼玉です。
住まいの相談プラットフォーム「すんで」のメンター てっかんさんが力作を寄稿してくれました。
てっかんさんとの出会いは、Twitter。
「こんな人いるの!?」とテンションあがり、すぐにランチの約束を。
それ以降、ことあるごとに、すんで埼玉を助けてくれる、心配してくれる、励ましてくれる、いい兄貴でございます。
ということで、意志ある若者、心して読むように!読了5分。
1. 自己紹介
ワタクシ、てっかんと申す。ミドサーの独身男性。東京本社のメーカーに在籍しながら日中はサラリーマンをやっている。とはいえ埼玉県鴻巣市の自宅からほぼリモートワークという一昔前では考えられない働き方をしている。満員電車に乗ってた時代が懐かしくなってきたま。
独身のリモワ族がなぜ埼玉に住んでいるのか、どのような暮らし方をしているのか、ここに記す。決してキラキラしていない。ある意味変人と思われるかもしれない。
2. この記事のターゲット層
「すんで埼玉」の主なターゲット層は「DINKsや子育てのために都心から埼玉へ引っ越しを検討している方々」がメインと想像。この層の皆様の相談は、他の優秀なメンター陣に任せる。
ワタクシは、主に「友達がいるようでいない陽キャの皮をかぶった陰キャ」に向けてこの記事を書いたま。まさしくワタクシが友達がいないからきっと仲良くなれる気がする。知らんけど。
以下の考えに少しでも共感する人であれば、読んでて「ふーん、そういう生き方もあるカモね。ワンチャンおもろいカモ。」と言ってもらえそう。
- 独身でフッ軽。実家は遠方で埼玉に地縁無し。住めばどこも都、変なコダワリなし。
- 結婚ホヤホヤ。都心の喧噪に疲れたぜ。夫婦二人でキャンプ行ったり田んぼいじりたい。
- 愛車が2台。スノボも釣りもサーフィンも昔は趣味だったなぁ、そろそろまたやろうかなあ。
- 東京たけーよ。とにかくリビングコスト(生活費、固定費)を下げたい。
- 毎月10数万円の家賃(orローン返済)を払いたくないんだよなぁ。
- 広い戸建てに住みたいなぁ。しかし新築は高いしなぁ、綺麗であれば中古でも良いなぁ。
3. 湾岸から都落ち
鴻巣に来る2019年までは、東京都江東区の湾岸エリアで暮らしていた。東京湾が一望出来て、晴れの日は富士山も見渡せる、35階のタワマンだ。ベラボウに高い家賃を払い、駐車場代も惜しみなく、毎月大量出血しながら、「俺はとうとうここまで来たな。フッフッフ」とイキりまくった男だった。入ってくる給料の半分以上が固定費に消えながら、趣味の釣りとスノーボードにも消費した。当時はマッチングアプリで湾岸に住んでいることを馬鹿の一つ覚えで自慢していた気がする。
しかし、ある日、この浪費をやめた。ロバートキヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」を読んだのだ。この本で衝撃を受け、敢えて埼玉に都落ちをし、「合理的に考えて埼玉」を実践シタ。
4. ワタクシが鴻巣に移った理由
ロバキヨの本を読んだことがある人にはくどいので敢えて端折るが、彼の本には「資産と負債」、「良い借金と悪い借金」、「ESBI フォークワドランド」などが書かれていた。彼は、資産家になるには「株式取引」「不動産投資」「事業家」になるしか方法がないということをシリーズ数冊にわたって書いていた。ワタクシは元々証券会社にいたが、株式取引は苦手だった。であれば不動産投資と事業家になるための方法を模索した。そのプロセスの1つが、鴻巣に引っ越すことだった。
5. リビングコストを劇的に減らす
湾岸に住んでいた頃は、リビングコストに20万円超を支払っていた。これを続けていても「財布に穴が空いている状態」だ。まずはここを止血する必要がある。ありがたいことに日本には住宅ローンという制度がある。『4万円以下の家賃で、それなりに交通利便性が良く、車も停められて釣りとスノボなどの保管庫もある家に住みたい』。こう思ってSUUMOとアットホームと不動産ジャパンをにらめっこする毎日が始まった。
6. 住宅ローンを使いたい
月4万円以下で住むには、賃貸でもいい。しかし車庫もあって大量の趣味道具たちを保管できるかというと絶対に無理だ。賃貸は諦めて、住宅ローンを使うサクセンに切り替えた。月4万円×12ヵ月×35年=1,680万円。ここを目指して物件探しをした。
しかし1,680万円以下でSUUMOのネット掲載写真を見ても、大概ボロい。あまり住みたいと思わない。途方に暮れた。途中、不動産屋さんからリフォームの提案を受けた。「300万円かければ新築になりますよ」。この営業トークは当時のワタクシにはなぜか刺さった。
300万円のリフォームをすれば新築になる。であれば早速苦手な暗算だ。1,680万円-300万円=1,380万円。この計算結果から、1,380万円以下の物件を探そうと思った。
しかしこれまたなかなか見つからない。そうこう探しているうちに、不動産ジャパンというサイトにしか載っていない物件があることにも気付いた。そしてそのサイトは元付け業者が広告を出していた。不動産屋は証券マンと同じでみんな涼しい顔して騙してくるので怖い人種だが、なんとか電話していろいろ話を聞いた。SUUMOに載っている不動産屋よりやたら売主事情に詳しかった。不動産ジャパンすげぇ。「この物件、1年以上売れてないので価格の交渉も可能です」。こんなことを言ってくれる営業マンもいた。「不動産って値切れるんだ!」。東南アジアのナイトマーケットで値切ることが得意なワタクシは、その感覚で物件を見ていこうと思うと、ふと不動産の原価が気になった。
7. 土地値で戸建てを探す
最初から購入は中古戸建を想定していた。とにかく固定費を抑えるために安く買いたい。車を2台置きたいのもあったからだ。
日本の税制では「耐用年数」というものがあることはうっすら知っていた。木造でいえば22年、軽量鉄骨でいえば19年か27年だ。ここに市場の歪みがありそうだと感じた。要するに探す物件は「築浅」ではなく、「耐用年数が切れている築古」に絞るべきだと思った。そうすれば、上物の価格は0円としてみることが理屈上できる。売主には非情だが、「あなたの物件、耐用年数切れてて上物価格は0円なので、土地の値段だけで売って欲しい」、もしくは「上物を解体するので土地値から更に解体費も引いて欲しい」という交渉ができると思い付いた。
結果的に今住んでいる築29年の積水ハウス製の軽量鉄骨戸建ては、土地値で買えた。駅から徒歩15分あり、立地も少し不便。鴻巣市は土地の坪単価が20~30万円程度あるため、土地面積が広いと価格も上がってしまう。要するに車を2-3台停められる土地面積を持つボロい戸建ては、なかなかに売りづらいのだ。売主には「スマン」と心の中で言いながら、市場に残り続けていた物件に対し、「鬼のような指し値(加藤ひろゆきさんの必殺技)」をし、300万円弱かけて新築にリフォームした。
7. ポストコロナを先取った
この築古戸建てには2年弱住んでいる。家にはNURO光を敷き、日々のリモートワークも快適だ。会社の上司からは「てっかんはコロナを先取った住み方をしている」と少し羨望の眼差しでみられる。「フッフッフ。部長、あなたの住宅ローンの残債はまだ数千万以上あるの知ってるんだよ、俺は1,000万ちょいだけどな」と思いながらニヤリとする。
不動産は、買い方ひとつで死ぬ可能性もある。これは冗談で言っているワケでは無い。湾岸にはタワマン貴族をしながら外車に乗り回し、カワイイ子供を連れながら犬の散歩をする方も多く見受けられた。独身のワタクシが月20万円超の出費だったことを推し量るに、彼らは月30万円の出費では済まないだろう。
その生活、35年続きますか・・・?
8. 不動産投資家として
鴻巣への引っ越しは不動産投資家になるためのプロセスの1つだった。固定費を月15万円以上引き下げたことにより、貯蓄のスピードが上がった。リビングコストが抑えられると、その分を全力で投資に向けられる。
不動産投資家としては、物件の内見をするためには車と高速道路が必須。鴻巣は圏央道のICが近くにあるため、千葉にも茨城にも行きやすい。ワタクシの投資対象エリアは埼玉と北関東。これを考えると、東京と神奈川が居住地の選択肢に入ってこなかったことを思い出した。不動産投資をやるなら、「合理的に考えて埼玉」だ。もちろん千葉でもいいが・・・。
ワタクシがどのような不動産投資をしているかは、Twitterで見てほしい。 いつもくだらないことばかり呟いているが、いつの間にかフォロワー数は3,200人(2021年3月末現在)を超えた。不動産投資家としては少し信用が築けてきたのかもしれない。知らんけど。
不動産投資仲間には、「埼玉においでやす」を言い続けて、湾岸にいた20代の若い夫婦も実際に埼玉に引っ越してきた。埼玉に住めば、リビングコストが減る分、もしかしたら子供の教育費や家族での旅費にお金を掛けられるのかもしれない。夫婦仲も良くなるかもしれない。知らんけど。
9. 最後に
家は人生で一番大きな買い物だ。一番大きな買い物だからこそ、安く買える考え方を記した。それが「築古土地値住宅ローンスキーム」だ。いま、みずほ銀行様に、毎月3万円ちょいのローン返済をしている。しかしこれも、本気を出せば2-3年で完済できる。完済すればまた2回目の住宅ローンも引ける。誰しも、5年毎にライフイベントがあるものだ。であれば、その度に「築古土地値住宅ローンスキーム」を使ってもいい。ただし、埼玉で家を買おう。
興味があればTwitterで日々発信をしているのでフォローして欲しいし、相談もらえればワタクシが出来うる精一杯の支援をする。
鴻巣に移住して2年経たずして、アパート3棟15室、戸建1棟を保有。今年は新築アパートにもチャレンジしたい。まだまだこれから。
こういう人生、いかがだろうか?ちなみに彼女募集中。
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執筆ありがとうございました。良い記事。
てっかんさんのTwitterはこちら @tekkan_fudosan
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